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ボールペンの構造

ボールペンの書き味は「チップ」が大事!?ボールペンの構造について

ボールペンって普段なにげなく使っていますが、ボールペンのペン先が「ボール(球体)」になっていることから「ボールペン」と名付けられているんですね。ちなみに海外だと「BallPointPen(ボールポイントペン)」と呼ばれていて、ボールペンは和製英語らしいです。
ボールペンはペン先を紙面に押し当てながら動かすことでペン先のボールを回転させ、ペン先(チップ)内部でボール表面に付着したインキを紙に転写することにより、筆記ができる仕組みになっています。

ボールペンリフィルの構造は主に「ボール」「ホルダー」「インキ(インク)」「カートリッジ」「グリース」で出来ていて、「ボール」と「ホルダー」のふたつを合わせて「チップ」と呼びます。
今回は、書き味に重要な「ボール」「チップ」などボールペンの構造を深掘りしていきたいと思います。

  1. ボールについて
  2. チップについて
  3. インクについて
  4. ボールペンを長く使うための注意点

先端に金属の球体(ボール)が埋め込まれており、このボールが回転することによってチップ側にある管からインクがボールの片側に流れ、筆記することができます。
このボールの精度で書き心地や書きやすさ、滑らかさなどが変わってしまうので、ボールペンの最も重要な箇所といっても過言ではありません。
また、ボールの大きさによって筆記線の太さが異なります。
もちろん、筆記の角度や筆圧、紙の品質によっても異なりますが、直径は0.3mm~1.2mmの物が主流です。インクの種類(水性や油性)によってもインクの出る量が異なるため、ボールの大きさが同じであれば、インクの量が多く粘度が低い水性インクの方が筆記線は太くなります。
金属で1mm以下のボールを製造するには、精巧な技術が必要なためインクやチップ等を自作している大手メーカーでさえも、球体加工専門メーカーから購入している会社が多いとのことです。

「ステンレス鋼で作られたボールの特徴」
ステンレス鋼とは、「ニッケル」「クロム」を含ませた合金です。
汚れやサビという意味の「ステイン」がつかない「レス」という意味です。その名のとおり非常に高い耐食性を誇っています。その硬度と高い耐食性から、様々な用途で使用されています。
防錆加工が不要であるため、鉄道車両や厨房設備などの屋外や湿気が多い場所での使用頻度が高いのが特徴的です。
最もボールペンのチップに使用されている素材ですが、ボールにも多く使用されています。
比較的安価なため、100円クラスのボールペンによく使用されています。

「超硬合金で作られたボールの特徴」
超硬合金とは、硬質の金属炭化物から作られる合金です。ボールペンのボールでは、炭化タングステンが主に使用されています。炭化タングステンは非常に固く、耐摩耗性が強いのが特徴です。それゆえ、ドリルなどの切削加工用の工具にも使用される程です。
非常に固く、耐摩耗性に優れているので、ボールペンのボールにも使用されており、そのボールは寿命が長いのが特徴です。

「セラミックで作られたボールの特徴」
セラミックとは、金属酸化物のことであり、熱処理により焼き固められた焼結体です。
ボールペンのボールに使用されるのは、酸化アルミニウムがほとんどです。金属よりも軽く、プラスチックよりも軽い特徴があります。
また、非常に優れた耐摩耗性を持っていると共に、インクに対しても化学反応を起こさないため、ボールペンのボールにも適しています。それに加え、表面位非常に微細な凸凹があるので、インクのノリがよく書き味に優れています。

ボールペンのボールに求めれることは「精密な加工」「耐久性」「摩擦係数」です。
素材の違いは特に「耐久性」と「摩擦係数」に違いを生み出し、これは壊れにくさと、書きやすさに言い換えることができます。
もちろん、使用に耐えないレベルの素材はありませんが、長く使うのであればセラミック、超高合金製の物が必須ですが、通常の使用であればボールが破損する前にインクがなくなるため、ステンレス製のボールで十分でしょう。

片側でボールを自由に回転出来るよう固定し、反対側はインクタンクに繋がりインクをボールに流すことで筆記できます。
ボールペンの性能を左右するのがこの一連の先端部分であり、加工には高度な技術が必要とされます。
特にチップは重要で、その精密さは、機械式腕時計の部品と同等の精密加工機によりミクロン単位の加工精度が求められます。
この加工精度の違いにより、ムラなく書けるか、なめらかな書き味が決まります。

しかし、金属製で頑丈そうなチップですが、精密加工ゆえに非常にデリケートであり、筆記以外の使用方法をすると書きにくくなったり、インクの過不足の原因となります。

チップの材質は日本で生産されているボールペンのほとんどがステンレス製です。
汚れやサビという意味の「ステイン」がつかない「レス」という意味で、その名のとおり非常に高い耐食性を誇っています。
錆加工が不要であるため、鉄道車両や厨房設備などの屋外や湿気が多い場所での使用頻度が高いのが特徴的です。ボールペンのチップにもこの特徴が生かされており耐食性が高く、摩耗にも強い為、寿命の長いチップになります。

「チップの形状と特徴」

チップ形状

大きく分けるとチップの形状は3種類。まずは、一般的なボールペンの大半に採用されている円すい形状の「コーンチップ」、細書きに適したパイプ形状の「パイプチップ(ニードルチップ)」、PILOT独自開発の「シナジーチップ」です。

「コーンチップ」
ボールペンで一番使用頻度の高いチップ形状、特長はインクをたっぷり供給できることと強い筆圧でもしっかり書ける安定した書き心地です。油性ボールペンはほぼこのタイプで、ボールペン市場全体でも70%以上がこの形状になります。
<コーンチップ採用のおすすめ商品>
三菱鉛筆「ジェットストリーム白軸0.5」 20本から名入れ可能!
ZEBRA「ブレン0.7」 30本から名入れ可能!

「パイプチップ(ニードルチップ)」
「パイプチップ」の特長は、ボールの摩擦抵抗が少ないため、細書きであってもなめらかな書き味を実現できることです。0.5mm以下のゲルインクボールペンに採用されることが多く、メーカーによりチップの呼び名が異なります。
<パイプチップ採用のおすすめ商品>
ぺんてる「エナージェルエス0.5」 10本から名入れ可能!
トンボ鉛筆「モノグラフライト0.5」 10本から名入れ可能!

「シナジーチップ」
コーンチップとパイプチップそれぞれのよいところを融合させて、「どんなインキであっても細くなめらかに、かつ安定感のある書き味を持つ、まだ世の中に存在しない新しいペン先」をコンセプトにパイロットが2016年に新開発したチップ形状です。シナジーチップという存在がボールペンの新たな領域を広げ、さまざまな市場へと展開。まだ誰も見たことのないボールペンの未来へ、ますます期待が高まっています。
<シナジーチップ採用のおすすめ商品>
PILOT「ジュースアップ0.3」 30本から名入れ可能!
PILOT「フリクションポイントノック0.4」 30本から名入れ可能!

ボールペンに使用されるインクの種類は「水性インク」「油性インク」「ゲルインク」「低粘度油性インク」「エマルジョンインク」と、現在たくさんの種類があります。
くわしくは別記事「インクの種類で名入れボールペンを選ぶなら」をご覧ください。

インクの種類とボールとチップには相性もあり、インクとチップの両輪で書きやすさが決まるため、各筆記具メーカーの技術革新により書き味の良いボールペンが日々登場しています。メーカーの企業努力に感謝いたします。

4,ボールペンを長く使うための注意点

  • ペンを上向きにして書かない
    ペン先を水平より上向きにして書くと、インクが逆流して書けなくなる場合があります。
    上向きでも書ける「加圧式ボールペン」は上向きでも濡れた紙にも書けるのでオススメです。
    三菱鉛筆「パワータンク」  ZEBRA「ウェットニー」 など
  • ペン先をつぶさない
    ペン先が変形するとボールが回転しなくなり故障や液漏れの原因になります。ペン先を出したまま落とさない様注意しましょう。
  • 加工紙に注意する
    レシートなどコーティング加工された紙に書くと、コーティング剤がすきまに入りこんで書き味が悪くなったり壊れる原因になります。
  • ペン先をだしたままポケットにしまわない
    ペン先が擦れたり、繊維がすきまに入りこんで液漏れの原因になります。服を汚してしまわない様注意しましょう。
  • 何年も放置しない
    インクが蒸発したり、変質したりして書きにくくなります。メーカー担当者いわく油性なら3年、水性なら2年ぐらいが快適に書ける目安とのことです。

いかがでしたでしょうか?
ボールペンがこんなに精密なパーツで出来ているなんて、各メーカーの長年の研究開発と協力企業の技術力のおかげで、世界に通用する国産ボールペンが出来上がっているんですね。
ITの進化も生活にかかせない素晴らしい技術ですが、アナログな工業製品などの技術も大切に守っていきたいと思いました。
こんなに素晴らしい技術が詰まった国産ボールペンを、格安に販売しすぎているんじゃないかと思いましたが、当店では格安に小ロットから名入れいたしますので、名前入りボールペンを作るなら是非お任せください!(笑)

名入れボールペンのご用命は「小ロット」「格安」「高品質」Bungumura(ぶんぐむら)まで

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